総裁選に出馬した政治屋さんの言動
※この記事は
呟き尾形の今の政治に物申す。blog版
http://blogs.yahoo.co.jp/tubuyaki_o
で2008年9月13日に書いた書いた記事のバックナンバーです。
そのため、最新の話題というわけでもなく、記事の中の情報にタイムラグがあります。
総裁選に出馬した政治屋さんの言動
●麻生氏
麻生氏は、「地方を回ると瀕死(ひんし)の状態で、輸血が必要だ。上げ潮だというが、今は引き潮の状態だ。ある程度景気を刺激する必要がある」とのべ景気回復路線を強調したようです。
とりあえず、景気回復路線と対立する構造改革路線については、「景気が悪いときに『まずは体質の改善を』と言われても間に合わない」と述べ、自ら掲げる景気対策重視の正当性を強調しました。
正論かと思います。
また、麻生氏は、「世界で先端を行く活力ある高齢化社会を目指したい」と語り、意欲ある高齢者が働ける環境づくりを政権構想の柱に据える考えを示したそうです。
具体策としては、厚生年金の積立金を高齢者雇用に活用というもので、「5年間で厚生年金から約2兆円を払う代わりに、企業に正規で雇ってもらう。高齢者は収入があるから、もらう側から税金を払う側になる」といったものだそうです。
こんな風に、政策を出しても、一部のマスコミは、派閥横断的な支持を期待して、「消費税率10%」など持論の多くを封印する予定だ。「政策論争を通じた開かれた総裁選」という大義は、選挙戦前からかすんでいるという的外れな記事がたまにあります。
まぁ、情報収集能力の欠落か、麻生不支持にしたいという一部(大部分?)の意図がありますね。
ちなみに、この消費税10%アップは、基礎年金の財源に税金をあてる「全額税方式」の導入と、そのための消費税率引き上げです。
つまり、消費税率を上げる代わりに、年金保険料はとらないよという政策です。
そんなに悪い政策だとは思いませんけどね。
個人的には賛成です。
もっとも、消費税率アップというのは、印象が悪いのは確かですし、あくまで麻生氏の持論です。
麻生氏は、「党内で同意されない政策は意味がない」、あるいは、「正しいことを考え実行する」という、個人の持論にこだわることなく、民主主義の理念にそった発言をしているようですね。
さて、菅義偉選挙対策副委員長(古賀派)ら各派の中堅・若手議員らは、派閥横断で勝手連的な支援組織を作ることを決めたそうです。
また、町村派の安倍前首相も派内の若手議員に電話し、「私は麻生氏を支持する」と伝えたそうです。
同派最高顧問の森氏も麻生氏を支援する考えと見られているそうで総裁選の地盤固めも進められているようです。
●小池氏
小池氏は、出馬前に、「切り崩しなどにあったりして、天気は日々変わりつつある」と表情を曇らせ、午後には「出たり入ったり」等と延べ、小池氏は、推薦人の切り崩しを警戒しているそうですが、翌日には、「勢いを感じるようになった。一人ひとりが覚悟を決めてやっていただける状況が固まりつつある」と自信を示したそうで、まさに、風見鶏的な印象が残ります。
また、小池氏は、「政策の違いは明確に出せる」と述べたそうですので、政策を出してもらうのを楽しみにしています。
ちなみに、小池氏は、農業政策について、「農業を成長産業と位置づける。食料自給率を50%に引き上げる」と述べたそうですが、それは現在の政策そのものですよ。
●石原氏
実は、あんまり小池氏と変わりない感じがしました。
●石破氏
石破氏は、「防衛・安全保障が正面から語られなくていいのか。世界のために何もしない日本で生きていけるのか」と述べ、安保政策を中心に論戦を挑む考えを表明したそうです。まさに、防衛・安全保障の専門家的な発言ですが、私はそれ以上に内政に興味があります。
防衛・安全保障だけでは困ります。
今回の総裁選の特徴として、5人以上の候補者による混戦以外にも麻生幹事長を除くと派閥の全面支援を受ける候補者はいないというものがあります。
さらに、すべての都道府県連も予備選をするそうですし、派閥や団体の思惑よりも関係者個人の投票というのが特徴的です。
こうなると、派閥を超えた政権与党による政策による総裁選であるといえるのでしょうが、そんな中石破氏は、「これだけの派閥なのに候補者がいないのは恥ずかしい。他派閥の草刈り場になってしまう」と述べたそうです。
ちょっと器の小さいと発言のように聞こえてしまいます。
まぁ、そんな器の小さい発言に、中堅・若手議員に突き上げられた形の同派会長の津島雄二・税調会長はこの後、記者団に「石破氏がしっかりした推薦人を集めて出馬することがあれば、これは歓迎する」と語ったそうで、派閥自体の政治的なスケールが小さそうな気がします。
もっとも、笹川氏は「自由に出ればいい。派としては全く推さない」と不満を隠さず、別の幹部は「我々に全く相談がなかった。これは若手のクーデターだ」ということで、石破氏の勇み足で進んで自分の都合で派閥に頼るのはどうもご都合主義的なところが見え隠れしています。
また、青木氏は「もっと早く『出る』と言ってくれれば応援したのにね」と冷ややかだったそうです。
●与謝野氏
与謝野氏は、「財政や税制、年金医療、福祉政策について議論しないといけない。格差の問題や、今まで放置されてきた市場原理主義の問題もとりあげたい」と語ったそうで、確かに議論すべきものであると思います。
個人的には総裁選に出馬される方には、最低限そうしたことはどうするのか意見は聞きたいとおもっています。
さて、総裁選の票集めにおいて、与謝野氏は、森元首相や山崎拓・前副総裁を訪ねて協力を要請しているようですが、津島派など他派閥からの支持を期待していたそうです。
しかし、石破氏の出馬により、「石破氏が出馬すれば、推薦人に名を連ねる予定だった津島派議員も奪われかねない」との声が上がっており、石破氏と票の奪い合いという構造ができているようです。
で、与謝野氏は、「それぞれ持ち味があるから、いろんな議論を国民の前に展開できるのではないか」とのべ、今回の総裁選の多数の出馬による政策論争を期待しているようですね。
これこそ、民主主義国家の政治屋さんのあり方かと思います。
個人的には、小池氏、石原氏、石破氏にそうした余裕が見当たりません。
●谷垣氏
ところで、谷垣氏ですが、記者会見で立候補しない考えを明らかにしたそうです。
今回の総裁選は、派閥は、自主投票、都道府県連もすべ予備選をするそうで、派閥のバックがないと自信がないのか、勝算のない選挙はしない合理主義のどちらかかと思います。
●おまけ 民主党
民主党の輿石東参院議員会長が、自民党総裁選への出馬表明が相次ぎ、乱立模様となっていることについて「(候補者が)6人か7人になるようだ。お祭り騒ぎだ」と述べたそうですが、代表候補が一人しかでない、あるいは下手に出馬したら分裂しかねない政党の嫉妬かやっかみにきこえてしまいます。
ついでに、民主党の鳩山由紀夫幹事長は、自民党のこうした状況を「政策の中身が聞こえてこない。顔だけが見えている」と批判していますが、ついに日本語が理解できなくなっているのでしょう。
ちなみに、去年の参院選のマニフェスト、すんごい解りづらかったですが、読解力と、解りやすい表現力の欠落が原因かもしれません。
で、菅氏といえば、「自民党の皆さんがテレビにたくさん出るからといって慌てる必要はない。国民が空騒ぎに踊らされるとは思わない」とのことですが、私は民主党のスキャンダル毎の辞任コールというから騒ぎに踊らされないようにしたいと思います。
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