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いじめで、学級閉鎖にならないことを祈ります

いじめで、学級閉鎖にならないことを祈ります


<教育再生会議>いじめた側の児童・生徒「出席停止」を提言
(毎日新聞 - 2006年11月26日 21:20)
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 相次ぐいじめ自殺を受け、政府の教育再生会議が今週中に発表する「いじめ問題への緊急提言」の原案が26日明らかになった。いじめた側の児童・生徒への「出席停止」措置の厳格な適用、いじめを助長した教員への懲戒処分が柱。問題が起きた学校に専門家を派遣して、立て直しを支援するサポートチームの設立も盛り込む。

 出席停止は学校教育法の規定。他の子どもの学習権を保障するため、小中学校を運営する市町村教委が適用を判断する。02年1月の法改正で「他の児童の心身に苦痛を与える行為」など基準が明確になったが、02~05年度の適用は全国で25~42人。精神的ないじめはわずかにとどまっている。

 再生会議は「運用が遠慮がちで効果が上がっていない」と分析し、積極的な適用を提言する。

 地方公務員法などに基づく教員の懲戒処分は、これまで不法行為や体罰が中心だった。一部の市町村教委はいじめを助長したり加担することも処分対象にしており、再生会議はこうした措置を呼びかけ、学校現場でのいじめの早期発見を促す。

 再生会議は10月25日にいじめ防止の緊急アピールを発表したが、問題の深刻化を受け、具体的な防止策を提言することを決めた。27日から開催される3分科会で最終調整する。【平元英治】
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 だそうです。

 1年前の新聞記事ではあるものの、やっぱり考えさせられる記事なのでアップします。

 いえ、いじめについては、
いじめの定義は原理的に不可能
https://son.cocolog-nifty.com/tetugaku/2008/02/post_795d.html
 とあるように、思うところがありますので。

 さて、後日に緊急提言の概要は下記のようなもののようです
1:学校は、いじめは反社会的な行為であり、いじめを見過ごすものも加害者であることを指導する。
2:学校は、問題を起こす子どもに、指導、懲戒の基準を明確にしつつ対応をとる。
3:教員は、いじめられている子どもの相談相手になる
4:教育委員会は、いじめを実行、助長、放置する教員に、懲戒処分を適用する。
5:学校は、いじめがあった場合、学校が組織的に解決にあたる。
6:学校は、いじめがあった場合、隠蔽しない。
7:いじめ問題に対する家庭の責任も重大である。
8:いじめ問題については、教育再生会議と政府が一丸となって取り組む。

 というようなものです。

 間違いではないし、いじめ対策としてのもっとも重要な、「関係各員が果たすべき責任を果たし、隠し事をしないこと」というものが盛り込まれて総論としては正しいと思います。

 「いじめ」には体質的な問題や周囲環境の条件など、さまざまな理由があり、学校生活をしていると、自然発生的に生じるのもいじめもあるものです。
 ですから、この世からすべて消し去るのは現実問題としては難しいところがあります。
 とはいいつつも、現在存在する個々のいじめは、エスカレートしたものでは、報道されている内容が事実だとすれば、中には単なる「いじめ」というよりも、「恐喝」「暴行」「名誉毀損」「犯罪教唆」など、立派な刑法犯に該当するような犯罪を受けたの結果、それらをいじめの一言でまとめている傾向があるようにおもわれます。
 これは、「窃盗」を「万引き」と呼び換えて、印象として、軽い罪のような印象を与える詭弁のようなものです。

 すくなくとも、犯罪行為と呼べるようなものを含むいじめは根絶する努力はするべきでしょう。

 そのためには、総論から各論に移るべきなのでしょうが、安易な具体化、論理化は、非常に危険であると判断しています。

 安易な具体化、論理化を避けるためには、いじめの本質とは何か?
 ということを明確にすべきだと思います。
 いじめは、単なる1つの単独的な現象なのか、社会の抱える問題が連鎖することによる現象なのか?
 このあたりの分析が明確にならないと、おそらくは、効果的な対策と運用は不可能だとは思います。

 いわゆる、方法論は、その前の段階の理念が明確になっていないと、効果的な適用は不可能であるとは思います。

 とくに、日本においては、いじめというよりも、1つの集団のために、個人が犠牲になるというのは、悪い意味での伝統であるということを私たちは認めなければ、効果的な対策と対策の運用は無理なんだろうな。
 とは思います。

 昔は、ある一族という組織のために、他の一族から迎え入れた「嫁」が犠牲になるという仕組みでした。
 現代においては、その対策は出来てきたとは思います。
 ただし、今度はその犠牲者が子供に向かっているのだ。
 という現象に気がついている大人はどれだけいるでしょうか?

 つまり、子供の社会である学校でのいじめ問題の根幹的な原因は、我々大人にあるのだ。
 という視点に立たなければ、おそらく、子供たちは救われないのだとは思います
 対策は今のところ、大人は、自分が子供だったころを思い出しながら、子供を一人の人間として認めるということなんだと思います。

 今はただ、ただ、今の子供を見下ろす始点で、安易な具体化、論理化は、非常に危険であると判断しています。

 いじめで、学級閉鎖にならないことを祈ります。

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