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共謀罪について 09 私が共謀罪法案に反対する理由

共謀罪について 09 私が共謀罪法案に反対する理由

共謀罪について 08 悪意をもって、悪用を可能にする悪法になる可能性のある共謀罪
https://son.cocolog-nifty.com/tetugaku/2006/11/post_8263.html
の続きです。

 私は、共謀罪というよりも、現在(2006年12月12日現在)において検討されている、共謀罪法案に反対しています。
 それがなぜか?
 共謀罪法案には下記の問題があるために反対しています。

●法務省の国際組織犯罪防止条約の解釈に誤解があること
●盗聴を正当化させる可能性があること
●冤罪を生産する可能性が高い事
●共謀罪適用の判断基準が明記されていないこと


 逆をいえば、上記の問題点が解決できれば、賛成に転じるかもしれません。
 とりあえず、簡単ですが、なぜ、その理由をもって判断するか説明してみます。


●法務省の国際組織犯罪防止条約の解釈に誤解があること
 法務省の国際組織犯罪防止条約の解釈に誤解があります。
 法務省は、組織犯罪に効果的に対処するため、各締約国が共謀罪を犯罪とするに当たっては、国際的な性質とは関係なく定めなければならないと明確に規定(国際組織犯罪防止条約第34条2)しており、国際性の要件を付することを認めていないと解釈します。
 しかし、同条約の「公的記録のための解釈的注」において、同条約第34条2項の規定は「条約の適用範囲を変更したものではなく、越境性国境を越えているか否か)と組織犯罪の関与が国内法化の本質的な要素ではないことを明確化したもの」とされています。
 つまり、この規定は、各国が国内法化の際に「越境性」と「組織的な犯罪集団の関与」とを要素とする必要はないことを示したということになります。
 この事から法務省の解釈は誤解があり、条約を誤解した上での法案は不適切であると判断します。

●盗聴を正当化させる可能性があること
 共謀罪の調査において考えられるのが盗聴です。
 しかし、憲法において、〔集会、結社及び表現の自由と通信秘密の保護〕というものがあります。
 共謀罪を理由に憲法違反することはるされませんし、法案にも憲法違反をしないことが明記されていますが、捜査において、盗聴は禁止されていません。
 この矛盾があるため、矛盾した法案には反対せざるを得なくなります。
 ゆえに、共謀罪法案に反対です。

●冤罪を生産する可能性が高い事
 共謀していることを捜査するためには、犯罪が起こってなくても疑いさえあれば捜査できます。
 このことから、共謀罪は冤罪を生産することのできる法案であるともいえます。
 このことを制限することが明記されていないので、共謀罪法案に反対します。

●共謀罪適用の判断基準が明記されていないこと
 共謀とは、計画の事を知っていたり、何らかの形で関与していたということであれば、適用されつわけで、とどのつまりは、共謀罪が適用可能だといわれています。
 実際に、適用されるかどうかは、法律の運用に任されていることから、警察の判断によることになり、さらに、その判断基準は法律によって明記されていないので、判断する人によってその判断がことなることになります。
  つまり、共謀罪を適用する際、その条件が曖昧で、運用に任せているため、共謀罪の適用に対する制限がなければ、悪用が可能な悪法になります。
 このような不平等な共謀罪法案には反対です。


過去の共謀罪の記事
  共謀罪について 01
 https://son.cocolog-nifty.com/tetugaku/2006/05/post_e849.html

なぜ、共謀罪を新設するのか(共謀罪について 02)
 https://son.cocolog-nifty.com/tetugaku/2006/06/post_a9cb.html

共謀罪は憲法違反を促す法律?(共謀罪について 03)
https://son.cocolog-nifty.com/tetugaku/2006/08/post_f913.html

共謀罪について 04 共謀罪は一般国民に適用される?
https://son.cocolog-nifty.com/tetugaku/2006/09/__bc76.html

共謀罪について 05 国際組織犯罪防止条約が根拠なのに、国際犯罪に限定できない?
https://son.cocolog-nifty.com/tetugaku/2006/09/__006a.html

共謀罪について 06 盗聴を正当化させる共謀罪
https://son.cocolog-nifty.com/tetugaku/2006/09/__83f8.html

共謀罪について 07 国際犯罪に関係なく定めなくてはいけないわけではない
https://son.cocolog-nifty.com/tetugaku/2006/11/__3f84.html

共謀罪について 08 悪意をもって、悪用を可能にする悪法になる可能性のある共謀罪
https://son.cocolog-nifty.com/tetugaku/2006/11/post_8263.html

インターネットを通して、大抵の政党は窓口をひらいています。
自由民主党

公明党
民主党


共産党


社民党


 小泉内閣にも窓口があります。
http://www.kantei.go.jp/jp/m-magazine/iken.html

 民主党の党首、小沢代表のサイト
http://ozawa-ichiro.jp/index.php
にも意見を述べる窓口があります。
http://ozawa-ichiro.jp/keijiban/s8.php3

 とにもかくにも、自分の意見を述べることです。
 選挙だけが行政の参加ではありません。
 日本において、国民こそが主権者です。
 主権者とは、国家の意思や政治のあり方を最終的に決定する権利をもつ存在のことです。



ヾ(@^▽^@)ノ (☆o☆)キラキラ 。(*^ε^*)oにんまりぃ♪
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» 「共謀罪創設法案の審議再開の前提となる要求事項」に対する回答〜NPJに全文掲載 [情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士]
共謀罪関連法案について、野党側が審議に入る条件の一つとして、政府に提出していた「共謀罪創設法案の審議再開の前提となる要求事項」に対する回答がだされた。まだ、十分に検討していないが、これまでの形式的な回答の域を超えるものではなさそうだ。これでは、審議入りの条件をクリアしたとは到底言えないのではないか。 全文は、PDFで、「News for the People in Japan」の共謀罪の欄に掲載された。 要求事項は... [続きを読む]

受信: 2006.12.13 00:33

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