孫子の兵法 16 欲檎姑縦
孫子の兵法 16
第十六計 欲檎姑縦「檎えんと欲すれば姑く縦て(とらえんとほっすれば、しばらくはなて)」
諸葛亮は南蛮の民族平定に当たって、この策を用いたそうです。
三国志が詳しい方ならご存知の、「七縦七擒」です。
諸葛亮は反乱の首謀者孟獲を生け捕りにするようにと全軍に布令しました。
そして、激戦の末、孟獲は諸葛亮の前に引き据えられます。
諸葛亮は孟獲に自軍の陣容をくまなく見せました。
孟獲は「こうして陣容を見たからには、次は必ず勝って見せる」
と豪語したのです。
それで諸葛亮は孟獲を放してやります。
その後孟獲は数々の戦術、多数の南蛮洞主たちの援助を得て諸葛亮と戦いましたが、その度に捉えられ、その数は、七度釈放され、七度捉えられました。
七回目につかまった時は、さすがの孟獲も心から諸葛亮に信服し、二度と背かないことを誓ったそうです。
このように諸葛亮は、武力討伐と平行して、「欲擒姑縦」の策を用いて、目的を達成したのでした。
さて、鳥を捕まえるためには、わざと逃がしておいて、気がゆるんだところを一挙に捕らえるといわれています。
これは、軍隊でも同じ事で、迫りすぎれば兵は死に物狂いで反撃してくるものです。
ですから、無理やり攻撃するのではなく逃げ道を作り、逃げさせるわけです。
この「逃げさせる」というのは、放ってしまうのではなく、追いかけつつもそれをやや緩めることです。
窮鼠猫を噛むといいますが、追い詰めすぎると、相手に死を覚悟させた上に、万に一つの望みを懸けて囲みを突破して生き延びようと考えます。さらに、この状況は敵の意志を統一させることになる上に、死を覚悟した者を相手にすると、必要以上に自分の軍隊にも被害がでるわけです。
つまり、自ら敵軍の反撃力の増加を招くわけです。
これに対し、自軍は、逆に”追い込んだ”と言う優越意識、つまり安心感が生まれて反撃された場合の混乱とダメージが大きくなります。
これを回避するためには、むやみに追い詰めるのではなく、わざと逃げ道をつくっておけば希望が生まれ、そこから逃げ出そうとします。
逃げ道をつくって、逃がしながら、気力を奪い、闘志を消し、散り散りばらばらになり、敵の勢いを減らし、反撃の力を削り取ります。
そうすれば、死を覚悟した敵を撃つよりも、自軍に大きな被害がでることはありません。
ですから、追い詰めるように迫ってはいけません。
つまり、敵をわざと逃がすことで、自軍の圧倒的な力の差を見せ付ける事ができるわけで、それによって、局面を緩和して敵を戦意を奪い、敵を信服させ、投降させるわけです。
さて、欲檎姑縦は現代においてどのように活用できるでしょう。
それは、ずばり、交渉や議論でも、言える事なのです。
論理武装を完璧にして、相手を完膚なきまで論破し、相手を絶望させてはいけません。
すると、相手は自暴自棄になって、それこそ、窮鼠猫を噛むのごとく、非論理的な反論や感情論で反撃し、交渉決裂ないし議論が破綻し、交渉や議論が水の泡になってしまうからです。
ですから、自暴自棄にならないように、逃げ道として、妥協案を示しておくことで、相手に逃げ道を用意し、交渉や議論をスムーズに進められるわけです。
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