情報漏洩対策はできてますか?(裁判員制度への質問状 16)
裁判員制度への質問状 16
裁判員制度について、理解するために調べたところ、下記のような疑問がでてきました。
一見とっぴょうしもない疑問だとは思います。
しかしながら、冷静に実際に運用すれば、それほど特殊な条件でもなく、充分に現実にありうるとはおもいます。
疑問とともに、私なりの私見を加えて書いてみました。
すでに、メールにて、
http://www.kantei.go.jp/jp/m-magazine/iken.html
へは送信し、法務省へも送付する旨の返信は返って来ました。
実際、検討されるかどうかはわかりませんが、もしよろしければ、この記事を読みながら、疑問について考えていただければ幸いです。
ちなみに、私の感じる、裁判員制度の問題点はこちらです。
https://son.cocolog-nifty.com/tetugaku/2005/02/post_19.html
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Q・信じられないところから、個人情報が漏洩する時代です。万が一、裁判所から個人情報が漏洩した場合、裁判所はどのような責任をとるのでしょうか?
とりあえず、法務省刑事局総務課裁判員制度啓発推進室様より、いただいた回答には、裁判員の氏名,住所のように個人を特定する情報は公にされることはないそうです。
さらに、裁判員の仕事が終わった後も,本人が氏名などを公表することを承知している場合を除いて,氏名などは公にされないそうです。
ですから、原則、裁判員の個人情報が漏洩することはない。
という事になります。
ただし、同様のところからの回答で、法律によると、何人も、裁判員の名前や住所など個人を特定できる情報を公にしてはならないとされているそうです。
話は、脱線しますが、正直私は困惑しています。
”本人が氏名などを公表することを承知している場合を除いて氏名などは公にされない”ということは、本人が公表することを承知しておけば、いいと解釈できます。
しかし、違う質問で、自分が裁判員であることを公にしていいかどうかというとダメというのでは、これは矛盾というものです。
そもそも、裁判員の法律に不備があるのではないかと指摘しておきます。
さて話は戻りまして、情報は漏洩しないと言い張っても、情報が漏洩する可能性はあります。
法律で規制しておけば起こらないのであれば、そもそも犯罪が起こるのはおかしいのです。
ですから、裁判所が情報を漏洩させたときの責任は明確にしておくべきだと、私は考えます。
それだけの責任ぐらい、持つべきですし、裁判員にだけ守秘義務を押し付けるというのは、はっきり言っておかしいです。
疑問リスト
裁判員の選任手続きにおいて、場外される条件の一つとして、理由を示さない不選任請求を受けたものというのは、どういうことですか?
公判や評議中に、重くない病気(風邪など)ではあるものの、一般的に仕事を休むような症状のときは、どうなるのですか?
仕事が忙しいものの、裁判所が辞退を認めず、それによって、損害が生じたとき、裁判所はどのような補償をする用意があるのですか?
結婚式と裁判員である期間が重なったときはどうするのですか?
経営者が裁判員になり、何日も裁判によって休んだときに、顧客に仕事を断られてしまった場合、どうなるのですか?
投資家が裁判員になり、株取引が出来なくなってしまった場合はどうなるのですか?
裁判官や法律の専門家が裁判員になることはあるのですか?
妊婦の女性が裁判員に選任されるのですか?
また、選任されたとして、辞退は可能ですか?
裁判員に選任されたあとに、重いケガや病気にかかったときはどうなるのですか?
健常者以外の方が裁判員になったとき(盲目、難聴など)の用意は万端ですか?
骨折などのけが人は、裁判員を辞退できるのですか?
裁判の結果に対して、裁判員の評価を記事にすることは可能ですか?
裁判員になることで、逆恨みされた場合はどうなるのですか?
https://son.cocolog-nifty.com/tetugaku/2005/11/post_5d93.html
万が一、専門家に法律のことを知らないために馬鹿にされた場合どうなるのですか?
https://son.cocolog-nifty.com/tetugaku/2005/11/post_5d93.html
マスコミにしつこく質問、かつ狡猾に質問されて、結果的に秘密が漏れてしまった場合、マスコミに責任はないのですか?
https://son.cocolog-nifty.com/tetugaku/2005/11/post_4aa5.html
裁判員に対して,その仕事に関して頼み事をする行為というのは、マスコミのインタビューも含まれますか?
https://son.cocolog-nifty.com/tetugaku/2005/11/post_8a96.html
裁判員になり、守秘義務をまもりつつも、裁判員であることを隠して、裁判についての個人的意見を述べる事は禁止されますか?
https://son.cocolog-nifty.com/tetugaku/2005/11/post_9b26.html
自分が裁判員であることを、自分の意思で言うことに、なんら問題はありませんか?
https://son.cocolog-nifty.com/tetugaku/2005/12/post_6c43.html
評議のとき、裁判員がメモを取る事は許されますか?
そのメモが不慮の事後により、外部に流出したときはどうなるのですか?
https://son.cocolog-nifty.com/tetugaku/2005/12/post_70f9.html
裁判員や裁判員であった、親族以外の大切な人(恋人や友人)を脅した場合は処罰されないのですか?
https://son.cocolog-nifty.com/tetugaku/2006/01/post_d9cd.html
直接秘密は守ったが、言葉の端々から、憶測や推測がたまたま当たっていて、結果的に秘密が漏れてしまったような形になった場合はどうなるのですか?
https://son.cocolog-nifty.com/tetugaku/2006/01/post_cd49.html
「評議」を決めるとき、全員一致なのか、多数決であったのか? ということについては明確にされるのですか?
https://son.cocolog-nifty.com/tetugaku/2006/01/post_c6af.html
出張などにより、外国にいた場合、裁判員は辞退出来ないのですか?
https://son.cocolog-nifty.com/tetugaku/2006/01/post_e82c.html
評議の期間中に、ストレスによって何らかの病気にかかったときはどのような対処になるのですか?
https://son.cocolog-nifty.com/tetugaku/2006/02/post_8080.html
裁判員に選ばれた人が失踪中、ないし連絡が取れなかった場合はどうなるのですか?
https://son.cocolog-nifty.com/tetugaku/2006/02/post_3d26.html
地震などの天災による災害による、被害を理由に裁判員を辞退する事はできないのですか?
https://son.cocolog-nifty.com/tetugaku/2006/03/post_459f.html
評議中、裁判官の説明が難しすぎて、どうしても理解できないときはどうするのですか?
https://son.cocolog-nifty.com/tetugaku/2006/03/post_32bd.html
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コメント
お久しぶりです。
>情報は漏洩しないと言い張っても、情報が漏洩する可能性
法務省や最高裁の説明については極めて懐疑的に見ております。何しろ、東京地裁がウィニーで情報流出させるような実例があるくらいです。
この場合の情報流出が極めて問題となるのは、裁判員制度が重罪事件を扱っている関係上、流出した場合に取り返しのつかない人権侵害(最悪の場合は流出した情報を悪用されて殺害される)を受ける危険性があるということです。すなわち、情報流出の可能性がゼロでない以上、これによる人権侵害から身を守るには「裁判員任務を拒否」する以外にないということになります(この理由による任務拒否が正当な理由にあたるかどうかの問題はありますが)。
投稿: 高野 善通 | 2006.04.09 11:17