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孫子の兵法 3 借刀殺人

孫子の兵法 3 借刀殺人

第三計 借刀殺人「刀を借りて人を殺す(かたなをかりて、ひとをころす)」

 「韓非子」にはこんな話が載っているそうです。
 春秋時代のカイの国に桓公と言う君主がいたそうですが、彼はテイという国を、侵略して、自分の国の領土にしようとしていました。
 テイは小さな国でしたので、正面から武力で攻め立てても、それほどの難敵ではありません。
 しかし、窮鼠猫をかむということわざにあるとおり、相手が必死に抵抗すれば、一筋縄ではいかないことは明白でした。
 そこで桓公は相手を骨抜きにする一計を考案しました。
 まず、テイの臣下で見所のある人物、才能のある人物、腕っ節の強い人物などを調べ上げ、一覧表をつくりました。
 その一覧表をもとに、ニセの賄賂の目録や、ニセの官職を提供する誓約書をつくったのです。
 そうしておいて、ある夜、わざとテイの城門の外に祭壇を作ってそれらの書類を埋め、その上に鶏や豚の血を注いで、いかにも盟約までしたように見せかけておきました。
 翌朝、それを発見したテイの君主は、てっきり内応者が出たものと思い込み、その一覧に載っていた者全員を処刑してしまったそうです。
 桓公はそこですかさず攻撃を加え、難なくテイの国を滅ぼしてしまったそうです。

 なんと、ずるがしこいことだと思われるかもしれませんが、だからといって、正々堂々として、大きな被害をうけるのがよいことだともいえません。
 孫子の兵法の基本理念は、「戦わずして勝つ」です。
 そのための方法論が兵法だということです。
 この方法は、ズルイ方法であり、効果的であるといえます。
 さらにいえば、計略の基本は、なんら根拠の無い「でっち上げ」の証拠をきっかけに、疑心暗鬼をまねきよせ、相手を自滅に追い込むわけですから、かなりお手軽な計略です。
 お手軽で効果的ならば、誰にでもつかえる計略です。
 ここが、借刀殺人の隠れたポイントです。

 それは、敵だって、借刀殺人を使う可能性があるということです。
 だからこそ、借刀殺人自分が自滅する事のないように、対策を立てておくべきでしょう。
 その対策とは、単純ではあります。結束を固め、ゆるぎない信頼関係を常に保つということです。

 組織において、ゆるぎない信頼関係を保つのは、それほど難しい方法ということではありません。
 報告、連絡、相談という、報連相(ほうれんそう)をしっかりしておくということです。
 ただし、あまりにもアタリマエのことなので、私たちはこうしたアタリマエを忘れてしまいがちです。
 だからこそ、借刀殺人が活用される隙が生じるのだともいえます。

 たとえ、借刀殺人が使われても、びくともしない組織は、そもそも組織力があり、それだけで、その組織と対立する事はマイナスであると相手に思い知らせることが出来ます。
 これが、借刀殺人による争いのなくす利用方法だといえるでしょう。



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