空の向こう側-10頁
一人で歩き出したドブネズミの後を、さとる君が慌てて追いかけました。
まぶしい光を感じると、そこは、海の上の船でした。
「え、ここは、どこ?」
いきなり変わってしまった風景に戸惑うさとる君を見て、ドブネズミは地図を広げました。
「もうすぐ、ミナノ国の海を出るところだね。
あぁ、水平線が見える」
さとる君がドブネズミが指差す方向を見ると、海と空の間に線があるように
そこには、空と海以外なにも見えませんでした。
海がキラキラと輝いて、空はどこまでも青い色をしていました。
Comments